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脂質の効能
そもそも油は栄養素としては脂質で、タンパク質・糖質と並ぶ三大栄養素の1つで、人間の健康を維持するのに重要な栄養素です。脂質は人間が活動する際のエネルギー源になったり、身体を構成する細胞の膜になる役割があります。その働きによって、免疫力の向上や炎症やアレルギーの緩和、体温維持、肌や髪の保湿などの効果があります。他にも血液循環をよくする働きがあり高血圧や血栓、脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病の予防や便秘改善に効果があります。
オメガ3系脂肪酸の効能
オメガ3系脂肪酸に含まれるαリノレン酸は、血管をしなやかにして血液をサラサラにする効果があります。また、αリノレン酸は体内に入るとEPA(エイコサペンタエン酸)や
DHA(ドコサヘキサエン酸)に変化します。DHAは脳を作る成分で、脳の血管をしなやかにし、学習能力や集中力を高め、記憶力の低下を防ぎます。これらの成分は亜麻仁油、えごま油、魚油に含まれます。
●亜麻仁油の効能
亜麻仁油に含まれるリグナンは女性ホルモンに似ており、ホルモンバランスを整えます。
●グリーンナッツオイルの効能
グリーンナッツオイルに含まれる天然ビタミンEには血流をよくし、血行をよくする効果があることから、冷え性や肩こり、血栓の改善に効きます。また、女性ホルモンの分泌を助ける働きもあり、更年期障害の症状緩和や生理不順、生理痛の改善にも効果があります。他にも、抗酸化作用があり、肌のしみ、くすみの改善や紫外線対策に有効です。
オメガ6系脂肪酸の効能
オメガ6系脂肪酸に含まれるリノール酸は適量であれば血圧の低下や皮膚の保湿が期待できますが、現代では過剰摂取が心配されており、過剰摂取によるアレルギー症状や免疫力低下の心配があります。特にサラダ油には生成過程によりトランス脂肪酸が発生していることが多く、身体への悪影響が懸念されています。オメガ6系脂肪酸はごま油や大豆油、紅花油、サラダ油などに含まれます。
●ごま油の効能
ごま油に含まれるセサミンはアルコールの分解をサポートします。また、食欲抑制や代謝の促進などダイエット効果もあります。
●大豆油の効能
大豆油に少量含まれている大豆レシチンには細胞膜を作る働きがあり、若返りの栄養素とも呼ばれ、美容効果がきたできます。また、大豆油に含まれるビタミンKには骨を強くする働きがあるので、骨粗しょう症の改善を期待できます。
●グレープシードオイルの効能
グレープシードオイルに多く含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり、シミやくすみなどの肌の調子を整えます。
オメガ9系脂肪酸の効能
オメガ9系脂肪酸に含まれるオレイン酸には、血中の悪玉コレステロールを減らす効果があります。これらはオリーブオイルやこめ菜種油に含まれます。
●オリーブオイルの効能
オリーブオイルにはビタミンEが含まれるため、アンチエイジング効果や抗酸化作用もあります。
●こめ油の効能
こめ油には他の植物油に比べて植物ステロール値が多く、血中コレステロール値を下げる効果が植物油の中で一番高いと言われており、脳梗塞や心筋梗塞の予防につながります。また、こめ油特有のγオリザノールやトコトリエノールという成分によりかなり強い抗酸化作用があり、メラニンの生成や紫外線の吸収を抑える効果があります。
●菜種油の効能
菜種油は栄養価が高く、東洋医学では鼻やのどの粘膜を潤し、帯状疱疹の軽減、腸閉塞や便秘の改善などの効果があるとされています。他にも、菜種油には強い光の刺激から目を守る働きがあり、昔から子どもから老人まで、老若男女の弱視や眼病の予防に使われてきました。