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賞味期限が切れた油は料理に使えるか

油自体は長期間の保存可能ですが、光や空気、熱によって徐々に酸化していきます。酸化した油は栄養成分が変わってきますし、身体への悪影響や、下痢や嘔吐、腹痛などを伴う食中毒の原因にもなります。大体、一般的なプラスチックの容器に入った油で1年、透明なガラス瓶で1.5年、着色ガラス瓶や金属缶は2年の賞味期限が設定されていますが、一般的には未開封でなおかつ冷暗所で保存されていた油は、それから半年ほどは賞味期限が過ぎていても大丈夫だという説もあります。とはいえ、プラスチック容器はとくに酸素を透過するという話もあるため、あまり使わない方が賢明です。においがしたり、白濁して粘り気があったり、色が濃くなり、火にかけると煙が出るようだったら、油が劣化しているサインですので、ただちに処分するようにしてください。また、開封した油ももちろん空気に触れたり、温度変化により酸化が進んでいくため、せいぜい半年ほどで使いきれる量が自分にとっての適量ということになります。まずは自分にとっての賞味期限を切らさない油の分量を把握し、購入するようにすることが大切です。

ハンドメイドの材料として使おう

●食用油から作る石けん
賞味期限が切れた油を食用に使うのはあまりおすすめできませんが、油に苛性ソーダや手作り石鹸用粉末を使って自分で石けんを作ることができます。しかし、苛性ソーダは劇物のため使用の際には多大な注意が必要です。また、濡れた手で触ったり、目に入ったら大変危険なため、マスクや眼鏡、ゴム手袋は必ず着用し、換気を行いながら作ります。また、好みの香りのアロマオイルを入れてもよいでしょう。中には自治体で石けんつくり講座をやっているところもあります。賞味期限が切れていたり、揚げ油として使った油は酸化している可能性もあるため、出来上がった石けんはスキンケア用というよりは、流しやお風呂の掃除、食器洗いなどに使うことをおすすめします。市販のものとは違い、合成洗剤を含まないため、荒れにくく、手肌にやさしい石けんです。

●食用油から作るアロマキャンドル
廃油と市販の廃油凝固剤、アロマオイルを使ってアロマキャンドルを作ることができます。色つけにはクレヨンをけずって入れるとよいです。簡単にできるので子どもの工作にも向いています。熱した油にクレヨンを削り入れ、クレヨンが溶けたら火を止め凝固剤を入れ、かきまぜます。60度くらいまで温度が下がったら、好みのアロマオイルを入れ、牛乳パックや瓶など好みの容器に移し入れます。割り箸にタコ糸を挟み、キャンドルの芯を作り、冷えて固まったら完成です。

●食用油から作るライト
また、コップや空き瓶を使って簡単に廃油ライト作ることもできます。コップに油を注ぎ、芯となるヒモや糸をアルミ箔で固定します。すぐにつくることができて、サラダ油5gで約3時間燃焼するとも言われており、非常時などにも有効なため、覚えておくと便利です。誤って倒して火事などが起こらないように、注意がもちろん必要です。

掃除に使おう

油を汚れの目立つ換気扇などを取り外し、たっぷりと塗ります。数分置いた後、使用済み歯ブラシでゴシゴシ磨きながら油と汚れを馴染ませるときれいにすることができます。