収穫してから洗浄し、粉砕されてオイルが絞りやすくなったオリーブがどのようにしてオリーブオイルになるのかご紹介します。

絞ったオリーブペーストからオリーブオイルへ

粉砕してペースト状になったオリーブは練り込みを経てオイルが絞りやすい状態になりました。しかしペーストにはまだ実や種、水分が混じっているのでオイルにするにはこれを取り除く必要があります。

オイルを抽出する方法には「遠心分離法」と「圧搾法」の二種類がありそれぞれメリットとデメリットがあり、生産者によって選択されます。

遠心分離法

現在主流とされている方法が「遠心分離法」です。練り込みをしたペーストを遠心分離器にかけることでオイルを取りだす方法で、「油分」、「水分」、「実のかす」を比重の違いで分離させる方法です。実にオリーブオイルの80%がこの方法で作られています。

遠心分離法のメリットは洗浄から粉砕、練り込み、遠心分離まですべての機械がひとつのパイプでつながった中で作業できることで空気に触れず衛生面に優れていることがメリットとしてあげられます。そして機械で作業することでスピードも速く仕上げられます。

デメリットは機械で作られるペーストは粗いため効率が悪いところです。効率を上げるためにはペーストに熱を加えて練りますが、この加える温度が高すぎるとオリーブオイルの風味が失われてしまうため、加熱は30度以下に抑えられています。

また、オリーブペーストが固すぎると遠心分離機が回転しにくくなるので、緩めるためにペーストに水を加えることもありますが、取り除かれた水分に、オリーブの成分が溶け込んでしまい風味が弱くなることが難点です。

圧搾法

昔ながらの伝統的な方法に、『圧搾法』と呼ばれる方法があります。「フィスコリ」とよばれる円盤状のマットに練り込みが終わったオリーブペーストを乗せ、それを何重にも重ねて、上から圧をかけて抽出する方法です。この方法では、作業する際にペーストや抽出されたオイルが空気に触れるので、酸化しやすく品質管理がしにくいというデメリットがあります。

しかし圧搾法で作られたオイルは手間がかかる工程が多いですが個性が際立っておいしいオイルが作れるため、機械化が進んだ現在でも行われています。機械と比べて少ないスペースで作業できるのもメリットのひとつです。

こうして絞られたオイルは白濁した明るい黄色のオリーブオイルになります。この段階では遠心分離でも取り除けないおりが残っているため白く濁りが残っているのです。沈殿させたりフィルターに掛けることでこのおりを取り除くと市販されているような透き通った状態になります。晴れてオリーブオイルの完成です。

ノンフィルターとは

市販されているオイルで「ノンフィルター(無ろ過)」と書かれているオイルを見たことがありませんか。これは澱(おり)が残った状態でビン詰めしたもので、絞りたてで使う場合はおりの風味を楽しむ意味で良い味わいになりますが長期保存する場合にはおり自体が酸化の要因になってしまいます。

ノンフィルターのオリーブオイルは産地などで出回ることが多く、絞りたてはとても上質でいい香りがします。せっかくノンフィルターのものを見かけたらなるべく早く使い切るようにしましょう。