油が酸化すると

油が酸化すると味や風味が劣化する、加熱すると煙が出る、油に粘りが出る、泡が消えにくくなる、色が濃くなるなど見た目や匂いによる変化だけでなく、栄養価までも低下させます。また、油にも含まれる不飽和脂肪酸は酸化しやすく、老化やガンなどの生活習慣病の原因となるため、不飽和脂肪酸の多い植物油は健康のためには避ける方がよいです。植物油の酸化の原因は、大きく二つに分けて、空気に長時間触れることと加熱することとがあります。実際に、油の温度が10℃上昇すると2倍のスピードで酸化すると言われています。他にも酸化の要因として、光(直射日光や蛍光灯の光)、湿度、イオン、微生物、酵素なども考えられています。そのため、酸化に強い油を選ぶだけでなく、保管中の酸化にも気をつける必要があります。

酸化に強い油を選ぼう

●ビタミンEなどの抗酸化作用のある油
酸化に強い油とは、抗酸化力のあるビタミンEが豊富に含まれている油のことを言います。オリーブオイルにはビタミンEの50倍もの抗酸化作用があるといわれているαトコフェロールが含まれています。逆に抗酸化力の少ないサフラワー油やパーム油、オメガ3脂肪酸を含む亜麻仁油やエゴマ油などは、保存などに注意が必要です。ごま油には大豆油の半分ほどしかビタミンEが含まれていませんが、ごま油には特有の抗酸化物質が含まれているため、こちらも酸化に強い油と言えます。

●飽和脂肪酸など安定している油
ラードや動物油脂は比較的安定しており、植物油では飽和脂肪酸の多いココナッツオイルなどが酸化に強い油です。

●低温圧搾法(コールドプレス)で作られている油
酸化に強いという意味合いとはちょっと異なりますが、植物油の精製方法として、溶剤抽出法や高温圧搾法ではなく、低温圧搾法を用いられたものを選ぶようにすると、油を高温にすることで発生するといわれている、人体に有害な影響を及ぼすトランス脂肪酸の心配をせずに済みます。

酸化を遅らせるには

油の保管に気を付けると酸化を遅くすることが可能になります。購入の際に製造年月日を確認することも有効です。

●空気に触れる時間を少なくする
料理に使う時に油を入れた容器の蓋を開けたままにしない、無闇に容器に移し替えない、できるだけ酸素と触れる面積の少なくするため口の細いビンの製品を選ぶようにする、開封したら早めに使い切る、揚げ油の再利用をしないなどの方法が考えられます。

●光や熱を避ける
買ってきたらすぐに冷蔵庫に入れる、開封後も冷蔵庫に保存をする、料理の際にコンロの近くに置きっぱなしにしない、遮光瓶に入った商品を選ぶ、透明瓶で売られているものには開封後にアルミホイルなどを巻きつけるなどの方法が考えられます。

体内での酸化を防ぐ

どんなに注意していても摂取してしまうことはあります。そんなときには一緒に体内での酸化を防ぐ食べものを摂取してみてはいかがでしょうか。紫外線による体内での酸化防止や、過酸化脂質による油の酸化連鎖反応の流れを断ち切る働きを持つカロテノイドは、緑黄色野菜やミカンなどに多く含まれています。また、ビタミンCと一緒であれば活性酸素を処理する働きを持つビタミンEの含まれる食品も有効です。