初歩的な油の分類

油には脂肪酸が含まれていますが、その脂肪酸にも様々な種類があり、含まれる成分にも特徴が現れます。まず、脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。さらに不飽和脂肪酸は多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸に分けられ、多価不飽和脂肪酸と言われるものにはオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸が、一価不法脂肪酸と言われるものにはオメガ9系脂肪酸とがあります。

飽和脂肪酸とは

飽和脂肪酸には、主にラウリン酸やミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が含まれています。ラウリン酸は母乳にも含まれてる成分で、免疫力を高め、赤ちゃんを呼吸系ウイルスから守る働きがあります。さらに、体内に侵入してくる病原菌をはねのける抗菌作用や、炎症を抑える抗炎症作用もあります。ミリスチン酸は、タンパク質を刺激し、ホルモン分泌や細胞膜を保護する役割があり、摂取することでガンや免疫系不全などの病気の予防になります。パルミチン酸とステアリン酸には抗酸化作用があり、しわの予防になります。また、パルミチン酸には酸化しやすいビタミンAを安定させる働きもあります。

不飽和脂肪酸とは

多価不飽和脂肪酸は構造が不安定で熱に弱く、酸化しやすい特徴があります。しかし、体内でエネルギーとして優先的に消費されるため、脂肪になりにくく、比較的太りにくい油です。

●オメガ3系脂肪酸の働き
オメガ3系脂肪酸には、主にαリノレン酸やEPA、DHAが含まれます。αリノレン酸は、人の体内で作ることができない必須脂肪酸と呼ばれるもののひとつです。αリノレン酸は、体内に入り代謝されてEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)となり、これらは青魚に多く含まれています。αリノレン酸は、細胞膜を構成する主成分であり、細胞を健康に保つ役割を担っており、血中の中性脂肪を下げる作用や血栓の発生や高血圧を予防する作用があります。さらには、血流の改善やアレルギーの抑止、うつ病や老化防止の効果もあります。EPAは血管や血液の健康維持に重要な成分であり、血液をサラサラにしたり、中性脂肪値の低下、血管年齢の維持、心臓病や脳梗塞、動脈硬化の予防などの効果があります。DHAには脳や神経組織の機能を高める働きがあり、神経細胞を活性化させ、記憶力や学習能力の向上に効果があります。

●オメガ6系脂肪酸の働き
オメガ6系脂肪酸には、主にリノール酸やアラキドン酸が含まれます。リノール酸も人の体内で作ることができない、必須脂肪酸のひとつで、血中の悪玉コレステロール濃度を下げる働きがあり、成人病の予防や治療に使われるようになりましたが、摂取しすぎると善玉コレステロールをも減らしてしまい、病状を進めたり、がんを発病してしまう可能性もあります。アラキドン酸は、乳児の脳や身体の発達に必要不可欠な成分で、免疫機能を調整する働きがあり、学習力や記憶力の向上にも効果的です。

●オメガ9系脂肪酸の働き
オメガ9系脂肪酸には、主にオレイン酸が含まれます。オレイン酸は、構造が比較的安定していて、熱や酸化に強い油で、体内でも合成が可能です。血中の善玉コレステロールはそのままに、悪玉コレステロール濃度を下げる働きがありますが、体内でエネルギーとして消費されにくく、脂肪として蓄えられやすい特徴がありま