松の実と言えば、中華料理やサラダのような料理に使いますが、あまり一般的ではありません。

それが松の実油となると、さらに存在すら知らない人も多いと思います。

でも松の実油は、ピノレン酸という松の実油独自の脂肪酸を含んでいて、そのピノレン酸の健康への効能がすぐれものなのです。

それでは、松の実油に関して、ピノレン酸を中心に探っていきます。

松の実油とは

松の実油は、五葉松という種類の松の種子から抽出されたオイルです。

五葉松は日本では見られず、モンゴル、ロシア、中国などの標高の高い地域に自生し、五葉松の実は特に中国では不老長寿の食材として珍重されてきました。

松の実油の特徴

松の実油に含まれる脂肪酸で最も多いのはリノール酸(49%)で、次がオレイン酸(23.8%)そして3番目に多いのがピノレン酸(17.1%)です。

松の実油には、ビタミンE、ビタミンB1や、マグネシウム、鉄、亜鉛といったミネラル分も多く含まれていますが、松の実油で最も注目されているのが様々な効能を持つピノレン酸です。

ピノレン酸は、αリノレン酸やyリノレン酸の系列で、英語で松という意味の「PINE」のPとリノレン酸を合わせてpリノレン酸と命名されて、のちにピノレン酸と呼ばれるようになった脂肪酸で、もちろん松の実油にしか含まれていません。

松の中でも、シベリア松の松の実にピノレン酸が最も多く含まれているので、選ぶ時の目安にするとよいでしょう。

松の実油のピノレン酸の効能

松の実油にもリノール酸が多く含まれていますが、リノール酸は必須脂肪酸であると同時に、取りすぎの危険性も問題視されています。

リノール酸は摂取し過ぎると、かゆみなどアレルギー症状を引き起こしますが、ピノレン酸がかゆみの原因である酵素の働きを抑える働きをします。

そしてピノレン酸は、赤血球を柔らかくして血液の流れを良くし、血圧の上昇を防ぐ働きがあるので、心臓病、脳卒中、そして糖尿病などの生活習慣病の予防に効能を発揮します。

ピノレン酸は、鎮痛、解熱や炎症を抑える作用もあり、また慢性的な咳や喘息にも効果があるといわれています。

さらにピノレン酸には、食欲を抑える効果もあることからダイエットにも役に立ち、また悪玉コレステロールを減少させる作用があるといわれています。

もちろん、ピノレン酸以外の栄養素も健康への効能を発揮します。

オレイン酸が動脈硬化、心臓疾患などの予防に、ビタミンB1が免疫力を強化し、疲労回復、血行促進、不眠症の改善を促し、ビタミンEがアンチエイジング効果を発揮します。

松の実油の使い方

生活習慣病の予防やダイエットには、一日小さじ一杯を食事の30分~1時間前に摂取すると良いでしょう。

軽い頭痛や関節痛、生理痛などの時にも、小さじ一杯を摂取しますが、傷みがひどい時には、やはり病院へ行ってみましょう。

また、アレルギー症状が出てかゆみがひどい時には、患部に直接塗るとかゆみが和らぎます。

料理に使用する場合は、松の実油は加熱に弱いので、料理の仕上げやサラダのドレッシングなど生での使用をおすすめします。

中国では古くから不老長寿の薬効成分があるとして使用され、現在でも薬膳料理の材料として使用されている松の実油をぜひ普段の生活に取り入れてみましょう。