日ごろスーパーで見かけるオリーブオイルには二つの種類があります。ひとつはエクストラバージンオリーブオイル、もうひとつはピュアオリーブオイルです。エクストラバージンオリーブオイルについて、他のオリーブオイルとの違いやその特徴などをご紹介します。

オリーブオイルとは

例えばごま油はごまの種子から、グレープシードオイルはぶどうの種子からというように一般的に油は植物の種子から作られます。ところがオリーブオイルはそのような油とは違い、オリーブの果実から絞って作られます。これが他の油との大きな違いです。
通常油は植物の種子(又は果実)から絞ったあと、微量に残った遊離脂肪酸、色素、微量金属などの不純物を除去するために精製する工程が入りますが、オリーブから作られるオイルは色、風味がよくそのまま食用に適しているため、基本的に精製せず使うことができます。
このオリーブの果実から絞っただけのオリーブオイルのことを「バージンオリーブオイル」と呼びます。

エクストラバージンオリーブオイルとは

絞っただけのバージンオイルでも、そのオイルの質によって世界基準で4段階に分類されます。そのバージンオイルの中に含まれる酸が少なく、かつ定められた特性に欠点がなくオリーブオイルの風味が申し分ないものだけが「エクストラバージンオリーブオイル」に分類されます。
エクストラバージンオリーブオイルは酸が100g中に0.8g以下ととても少なく貴重なため上質で高価な選ばれしオリーブオイルと言えます。

フルーティーさが特徴のエキストラバージンオリーブオイル

エクストラバージンオリーブオイルの最も大切な要素がオイルのフルーティーさです。果実を絞っただけで精製も加熱もしていないエクストラバージンオリーブオイルはとてもフレッシュでオリーブ本来の風味を感じることができます。
そのため、ワインのぶどうのように原料となるオリーブの産地や摘んだ時期、圧搾方法など様々な条件で違う味の違いを感じやすいオイルと言えます。

エクストラバージンオリーブオイルをおいしく味わう

エクストラバージンオリーブオイルは優れた品質と高い香りが特徴のオイルです。その特徴を最も簡単に味わうにはカルパッチョやサラダなどそのままかけて使う方法です。仕上げにかけるオイルは香りもそのまま味わうことができます。産地や収穫時期によって風味や渋みが変わるエクストラバージンオリーブオイルはそれぞれの特徴を生かした調味料のような感覚で使うことができます。
フレッシュな香りを持つ上質なエクストラバージンオリーブオイルを加熱調理に使うのは好ましくない、という話も聞かれますがそうとも言い切れません。上質なオイルなら例えばフライを揚げるのに使えば食材の水分をしっかり飛ばすことでカラッと揚がりおいしく仕上がりますし、アヒ―ジョのように具材の次にオリーブオイルが主役の料理に贅沢に使えば香りまでごちそうのアヒ―ジョに仕上がります。
エクストラバージンオリーブオイルはオリーブオイルの中でも上質な選ばれしオイルだということがお分かりいただけましたか。ぜひ、このフレッシュな香りと独特の風味を生かして好みのオリーブオイル選びやお料理に生かしてください。

オリーブオイルと保存温度の関係

オリーブオイルの品質に関して気を付けたいポイントは「空気(酸素)」、「光」、「温度」です。さらに「可能な限り劣化する前に使いきること」がとても大切になってきます。オリーブオイルと温度、さらに早く使い切ることについてご説明していきます。上手な保存方法で最高の状態のオリーブオイルを楽しみましょう。
オイルは加熱して使うこともあるため、保存のときの温度はあまり気にしていないという方が多いと思います。しかし、実はオリーブオイルは温度に非常に敏感なオイルという特性があります。
オリーブオイルは一般的に30℃を超えると劣化が急激に進みます。猛暑が続く日本の夏には締めきった室内のキッチンなどはゆうに30℃を超えてきます。また、レンジの隙間やガスの脇などは温度がかなり上昇し、オリーブオイルに悪い影響を与えるので保存場所には適しません。炊飯器や瞬間湯沸かし器、食器乾燥機なども同様に熱を発する家電ですので注意が必要です。
また、シンクの下は引き出しや扉付きの棚になっていることが多いので調味料を保管する場所にしがちですが、意外ですがここも温度が上がりやすい場所のひとつです。熱湯や食器洗いのために流れるお湯が下水に流れる過程でパイプを通ります。この熱がこもって狭いシンク下はむわっと熱くなってしまいます。ここに保存してしまうとせっかくのオリーブオイルの香りも台無しです。

冷蔵庫はオリーブオイルの保存には向かない

高温の保存に向かないオリーブオイルなら冷蔵庫に入れておけばいいのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが冷蔵庫などの低すぎる温度帯での保存もオリーブオイルの質を劣化させます。
オリーブオイルは5度以下になると白い小さな粒のようなものがビンに付着します。状況によっては10度以下で固まってくることもありますがこれはオリーブオイルの成分が低い温度で固まってきたもので調理などで温度が上がれば通常のオリーブオイルと同じ状態に戻りますが、風味や味の劣化は避けられません。
冷蔵庫で保存した場合、結晶化したものが溶けることを何度も繰り返すことで香りも薄くなり品質も落ちてしまいます。そのような理由からオリーブオイルの冷蔵庫保存は向かず、常温での保存が好ましいとされています。それでも冬場寒くなる地域などではビンの中に白い結晶が出てきてしまいますので出来る限り高温すぎず寒すぎない場所を見つけ保存することで結晶化を回避することができます。

なるべく早く使い切ることが大切

空気や光、温度に影響を受けることで劣化が進むオリーブオイルですが、基本的にはなるべく早く使い切ることでそれらのマイナスの要素からの影響を極力避けることができます。
大きな瓶で売られているオリーブオイルはお得に感じますが、実は量が少なくなるにつれて空気に触れる部分が増えること、開封から使いきるまでの期間が長くなっていくことなどから品質がだんだん落ちて行ってしまいます。お店のように毎日大量に使う場合でなければなるべく小さいビンのものを購入して早めに使いきることをおすすめします。
同じような理由から、買いだめしたオイルは開封前でも時間がたつほどに古くなっていきますのでなるべくなくなったら新しいものを購入して使うことがよいようです。できれば開封から1カ月以内に使うことでおいしく香りがよい状態を楽しむことができます。
保存環境や温度に気を付けて、香り高く品質の良いオリーブオイルを楽しみましょう。