サラダのドレッシングやパスタ、アヒ―ジョなど様々な料理に使われるオリーブオイルですが、長時間の加熱には不向きとの印象があるからか日本ではあまり揚げ物に使うことが多くないようです。しかし、オリーブオイルの特徴を知れば揚げ物に使ってみたくなるはずです。揚げ物におけるオリーブオイルの働きをご紹介します。

日本の揚げ物に使われる油

日本で揚げ物に使う油といえば一般的な家庭ではサラダ油が多いと思います。それは日本で昔から作られている天ぷらなどの繊細な食材を楽しむ料理にはサラダ油のクセのない香りが丁度よいからではないでしょうか。同じく菜種油もよく使われます。
一方、イタリアやスペインなどで日常的な油といえばオリーブオイルですのでもちろん揚げ物にもオリーブオイルが使われます。ヨーロッパでもフリットやカツレツなどの揚げ物は愛され、揚げ物のほかにもほとんどの料理にオリーブオイルが使われます。
日本ではほとんどのオリーブオイルが輸入のためそこまで価格が安価でなく大量に使う揚げ物には使いずらいという理由も挙げられます。

オリーブオイルと加熱の関係

野菜とも、お肉とも、お魚とも相性の良いオリーブオイルですがあまり加熱に向かない印象が強いのか、ヨーロッパほど揚げ物に使う方が多くないようです。しかし実は、オリーブオイルは、数ある油の中でも加熱料理に適した油なんです。植物油や動物脂は、加熱すると加水分解という化学変化を起こして遊離脂肪酸とグリセリンという物質に分解されます。
このグリセリンがさらに加熱されると酸化を起こして、神経組織や肝臓細胞にダメージを与える物質を発生させるといわれています。
ところが、オリーブオイルは加熱による酸化に対して強い性質を持っているので健康被害のリスクが他の油脂に比べるとかなり少ないことからオリーブオイルを揚げ油に使うメリットがあります。

オリーブオイルを揚げ物に使うメリット

揚げ物をする場合、ほとんど油は素材の中に浸透してしまって油っぽさの原因になってしまいますが、オリーブオイルの場合は油が素材の表面に止まる性質があるため素材の中へあまり浸透しません。このことからカリッとした軽い揚げ上がりに仕上がるのです。
しかも、素材に素早く熱を通す性質があるため、油っぽくならない点もおいしさの秘密です。揚げ物は油っぽくなってしまうので苦手という方はオリーブオイルで揚げることで印象が変わるはずです。油の浸透がすくないため揚げ物でも余分な脂質の摂取を避けることができるのもうれしいポイントです。

オリーブオイルでさらにおいしく揚げる工夫

他の油にも言えることですが、古くなった油は酸化が進み身体に悪影響を及ぼします。オリーブオイルで揚げ物をする場合の最適温度は180℃です。風味を損なわないためにも、2~3回程度使ったら新しい物と差し替えるようにしましょう。
さらにとんかつや海老フライなど日本の揚げ物のパン粉と比べてヨーロッパの揚げ物に使われるパン粉は細かい粒子のものが多くみられます。パン粉を細かくすることで油を吸う量を極端に減らすことができ、さらにカリッと軽い食感に仕上がります。カロリーを気にしている方にもおすすめの方法です。
コロッケやから揚げ、魚のフライ、フライドポテトなど、揚げ物は日本の食卓に欠かせないもの、一般的に広く食べられている人気物です。「揚げ物(フライ)」は現在数ある調理法の中でも最古の調理法であり、ヨーロッパやアジア、アフリカの地中海地方全域で一般的となっています。

オリーブオイルがフライに最適な理由とは

・オリーブオイルの成分
オリーブオイルに多く含まれる一価不飽和脂肪酸は、通常オリーブオイル以外の植物油(種子油)に含まれる多価不飽和酸よりも酸化しにくい傾向にあります。また、オリーブオイルにはビタミンEなどの抗酸化物質も多く含まれているため、安定性があり、油の新鮮さが味の決め手の一つとなるフライには最適なのです。

・オリーブオイルの発煙点
一般的にオリーブオイルの発煙点は210℃と言われています。理想的なフライの温度は180℃ですからかなり高く、他のコーンオイルなどの油は180℃が限界点なことに比べると、オリーブオイルは適切な温度条件と過度な加熱を避ければ栄養価も損なわれることなく、揚げ油として最適と言えます。

オリーブのヘルシーささみフライのレシピ

【材料】4人分
・オリーブ 10個
・鶏ささみ 6本
・焼のり 1枚

(揚げ衣)
・小麦粉 適量
・とき卵 適量
・パン粉 適量
・青紫蘇 適量
・揚げ油(オリーブオイル)

【作り方】
①ささみは筋を取り除き、中央から左右に観音開きにし、軽く叩いて均一な厚みにします。塩をふってしばらく置いておきます。
②のりは6等分に切っておきます。
③ささみの内側に小麦粉(分量外)をふってのりを重ね、オリーブを中心におき、くるくると丸めます。
④小麦粉、とき卵、パン粉の順に衣をつけ、180℃に熱したオリーブオイルでからっと揚げます。
⑤食べやすい大きさにきり、青紫蘇を敷いて盛りつけます。

エビしんじょオリーブオイル揚げのレシピ

一風変わった、オリーブオイル風味の和風タルタルソースが決め手です。

【材料】6人分
・エビ6尾
・白身魚のすり身 60g

(A)
・酒、みりん、塩、薄口しょうゆ 各少々
・卵白 1/2個分
・ヤマトイモのすりおろし 少々
・昆布だし汁 大さじ1

(衣)
・小麦粉 適量
・とき卵 適量
・パン粉 適量
・揚げ油(オリーブオイル)

(和風タルタルソース)
・卵黄 1個
・塩 少々
・エキストラヴァージンオリーブオイル 大さじ6~7
・甘酢 小さじ2 ※らっきょうの漬け汁などで代用可能。
・半熟卵 1個
・練りゴマ 大さじ1
・漬物のみじん切り 100g ※らっきょう、たくあん、しば漬け等
・薄口しょうゆ 小さじ2

【作り方】
①えびは殻をむいて粗く叩く。
②白身魚のすり身に調味料のAを加えて良く混ぜ、四角い容器などに入れて蒸す。
③しあがったら視覚に切り分け、小麦粉、とき卵、パン粉を順につけて、エキストラヴァージンオイルで揚げる。
④和風タルタルソースを作る。)卵黄に塩、甘酢を加え、少しずつヴァージンエキストラオリーブオイルを加えてなじませ、卵のもとを作る。
⑤半熟卵はざっくりと切り、④の卵のもと、練りゴマ、漬けもののみじん切りを加えて混ぜ、薄口しょうゆで味を整える。
⑥出来あがったタルタルソースを③で蒸し上げたしんじょに添えていただく。