独特なフレーバーのオリーブオイル、ヘルシーで身体や美容に良いオイルとして、今では巷のスーパーでも陳列棚に並び、日常的に料理に使用する方も多いのではないでしょうか。ただ、なぜ健康に良いのか、その理由を説明出来る方は多くはなく、なんとなくTVや雑誌、有名料理研究家などが言っているからという認識の方がほとんどだと思います。これだけ世間でもてはやされているオリーブオイル、そこにはきちんとした理由があるのです。

身体に必要不可欠なオイル

オイル=カロリーが高いというイメージが先行し、ダイエットには大敵、嫌われ者のオイルですが、実は生命を維持するためには必要不可欠なものです。約60~100兆個もの細胞で作られている私たちの体、毎日約15兆個もの細胞が死に、新しい細胞が生まれています。この細胞に必要不可欠なのがオイルです。一つ一つの細胞には「細胞膜」と呼ばれるオイルで組成される膜が存在し、その細胞膜が「リン脂質」と呼ばれる複合脂質成分によって作られているのです。それでは、身体の部位別にオイルの役割をみていきましょう。

「脳」…構成成分の約60%が脂質となっています。脳が活発に動くためには、神経細胞のネットワークが機能する必要がありますが、脂肪酸やドコサヘキサエン酸(DHA)は神経細胞をやわらかく保ち、脳の機能をサポートする役割を担っています。

「心臓や血管」…良い脂質によって動脈がしなやかで弾力性に富んだ状態であれば血液が流れやすく、血液が全身に滞りなく回ることが出来ます。また、脂質は血管壁をさびたり破裂したりしない状態に保つことにおいても役立っています。

「皮膚と付属血管」…頭のてっぺんからつま先までの皮膚をバリア保護しているのが皮脂です。付属器官である毛髪やつめ、汗腺や皮脂腺にも脂質は不可欠なものです。

「目」…表面の角膜を作っているのはワックスエステルという脂質です。目を守るために必要な涙は、油層・水層・ムチン層からの3層で構成されていて、油層の中にある「マイボーム腺」は脂質を分泌し、涙液の供給源でもあります。

「ホルモン」…脂質は代謝の活性をコントロールするホルモンとしても働きます。女性ホルモンのエストロゲンは25歳ごろをピークに分泌が減少します。更年期には、女性ホルモンのバランスを整えるオイルを摂取する必要があるのです。

オリーブオイルに含まれる脂の働き

脂質はその中に入っている脂肪酸によって二つに分類されます。
「飽和脂肪酸」…動物性の脂肪や、パーム油、ヤシ油など熱帯植物に多く含まれる。
「不飽和脂肪酸」…ベニバナ、コーン、オリーブ、ゴマなど植物性に含まれる。
オリーブオイルに含まれる油は後者の「不飽和脂肪酸」で、その一種であるオメガ9が豊富に含まれています。このオメガ9のオレイン酸は善玉コレステロールを下げずに悪玉コレステロールだけを下げる働きがあることが分かっています。
一般的に健康に良いとされる理想の油摂取率は、
「飽和脂肪酸」:「オメガ9」:「オメガ6とオメガ3」=3:4:3
※オメガ6…ひまわり油やグレープシードオイル等に含まれる。
※オメガ3…青魚やアマニ油など。

オイルが身体に不可欠な存在であること、オリーブオイルに含まれている脂質の成分、おわかりいただけたでしょうか。オリーブオイルに含まれるオメガ9は酸化しにくく、加熱料理に向くといわれていますが、180℃以上になると有害なトランス脂肪酸を発生させてしまいます。加熱のしすぎには気をつけて、生きていくために必要な油脂分をバランスよく摂取するようにしましょう。