松の実油とは

松の実は文字通り松の実の種子(胚乳)を原料にした油のことでパインシードオイルとも呼ばれます。たくさんある松の中でも、油に使われるのは五葉松の一種であるチョウセンゴヨウやシベリア五葉松(シベリアマツ・シベリア杉)という種類の松です。このように、松にはたくさんの種類があるため、同じ松の実油でも若干性質や含まれる成分が異なる場合があります。主な原産は中国・ロシア・モンゴル・韓国で、中国では古くから薬膳料理や健康食材として、韓国では血行促進、皮膚状態の改善に使われています。日本ではほとんど五葉松が自生していないため、生産されていません。

松の実油の特徴

松の実油は、うすい黄色をしており、香りが豊かです。お料理に使うことで、普段とは違った風味を楽しむことができますが、酸化しやすい油であるため、炒め物や揚げ物ではなく、ドレッシングやマリネなどの生食に適しています。松の実油といっても種類は様々ですが、どの松の実油でもビタミンE、B、リン、鉄が豊富なことは共通しています。受粉を人工的に行い大々的に栽培することが難しいいため希少で、安価ではないので値段を確認しましょう。

松の実油の効果、効能

●生活習慣病の改善に
松の実油に含まれるピノレン酸は、とても珍しい脂肪酸で、植物油の中では松の実油だけに含まれています。この脂肪酸には体内の余分な脂肪酸のバランスを整える働きや食欲を抑制するホルモンの分泌を促進する効果、現代人が過剰摂取しているといわれるリノール酸の代謝を抑制する働きがあります。悪玉コレステロールの原因となるトランス脂肪酸の量を減らすことも研究で発表されており、結果的にダイエットや生活習慣病の予防に効果的だということができます。

●かゆみや咳に
松の実油に含まれるピノレン酸は、アレルギーやアトピーでのかゆみに有効です。これはかゆみの原因となるリノール酸や酵素の代謝を抑えた結果だと考えられていて、アレルギーやアトピーの予防にもなります。

●鎮痛剤や解熱剤として
松の実油に含まれるピノレン酸は、軽い頭痛や関節痛、生理痛に有効で、アスピリンのような副作用の心配はありません。また、喘息や慢性的な咳など呼吸器系の疾患にも有効です。

●血流促進に
松の実油に含まれるピノレン酸は、赤血球をやわらかくする働きがあり、血流促進効果が期待できます。血液の流れがよくなると、酸素や栄養素がスムーズに体内に届けられるので、健康状態がよくなります。

●その他にも
上記の他にも、便秘解消、アンチエイジング、毛髪の状態改善、免疫力の向上、ストレス緩和、不眠症などにも有効だと考えられています。また、胃炎や消化性潰瘍の原因となるピロリ菌を減らすための治療にも使うことができないか、研究が進められています。

松の実油の使い方、食べ方

●生食に
酸化に弱い油であるため、ドレッシングやマリネなどに適しています。食前の30分から1時間前に小さじ1杯程度摂取するとダイエット効果も期待できます。

●薬用に
アレルギーやアトピーによるかゆみが生じた部分に直接塗るとかゆみに効きます。また、喘息や慢性的な咳がある場合には、毎日小さじ1,2杯を服用すると効果があります。